ドミネーター製作レポート 2012/12/3


アニメPSYCHO-PASSに登場する銃「ドミネーター」の大日本技研製ガレージキットを作ったときの製作工程をまとめます。

大日本技研(ポセイドン)のガレージキットを武装商店さんが発光ギミックつき作成したレポを見て作った追従レポです。
武装商店さんのレポで自分が分かりにくかったり難しかったりしたところを中心にレポートしていきます。


まず必要なもの。
素で組むだけなら接着剤があればそれだけでも十分ですが、折角発光までさせようというのなら色々凝りたいところ。
ちなみに接着剤は瞬間接着剤、ゼリー状瞬間の類がオススメ。
あとで気づきましたがグルーガンも使えます。

塗料はグリップパネルを塗るための白木っぽい色のもの、汚しを入れる黒(僕はこげ茶を使います)、木らしい色合いにする為のクリアオレンジのスプレー。
それから本体の金属ぽい色のスプレー。モデルガン用のものが本格的でいいかも。それからワンポイントのシビュラマークを塗る青。
武装商店さんは赤の塗料もワンポイントで使ってました。
ちなみに塗料には種類があるので、下地の色はラッカー、上に塗るのはアクリル、エナメルと気をつけます。筆で塗る時はそれを洗う為の溶剤なども要るのでそれぞれ用意しましょう。
塗料の種類となんで使い分けるのかはここの記事が参考になります。

あと肝心な発光部に使うLED。クリスマスイルミネーション用の40球LED、色はグリーン。作中ではブルーとグリーンの中間くらいに見えるので、青か緑かはお好きに。上からクリア塗装したパーツを重ねてもグリーンのLEDでしか試してませんが色の変化はほぼありません。

ちなみにこのLEDは通販で探しました。
30球のものは武装商店さんが使っていましたが多少工夫しないと全部の穴をカバー出来ません。
80球のものもなんとか収まるらしいとは聞きましたが、電池ボックスは同じ単三3本との事で光量が落ちるようです。


その他に必要な道具。
まずドリルとドリルの刃。
僕は今回DIY用のドリルだと重くて大変なので、電動ドライバーで使える六角軸のドリルの刃を買って電動ドライバーで作業しました。回転数低いけど十分です。
ちなみに作業には1mmから4mmぐらいまでの0.5mm刻みの刃が必要でした。先端上部の3つの穴はもっと大きいから6mmも必要だったかな?セットだと1mmのは別に買わねばならず少し痛い出費。なるべくセットで揃えるのがオススメです。あるならね。
それから紙ヤスリなど各種。粗いのから細かいのまで。
武装商店さんは180から400、800くらいまで使っていたみたい。
基本的にはトゥギャッターでまとめたのを見ていただくのが良いと思います。
あとは普通のカッターナイフと、あればデザインナイフ、ニッパーなど。
揃えるものはこんなところかな。

最初は各パーツの離型剤落とし。


ガレージキットというのは市販のブラモデルなどと違って、パーツの表面に型抜きした時の油が残っていて、これが塗装や接着の妨げになります。なのでキットの説明書どおりにクリームクレンザーと古歯ブラシでゴシゴシ洗います。
中性洗剤を溶かした水に一晩つけおくとか言うのもありますが、個人的にはクレンザーで洗うのが良いと思います。
後から気づいたんだけど、この次の段階でお湯を使った歪み直しをしたほうがいいです。

パーツを借りに合わせてみてきっちり合わさらない場合、テープなどでがっちり固定してお湯に漬け込むんだとか。
ざっと調べたけど、なんだかんだで武装商店さんの以前の記事がわかり易かったです(ぉ

ただし、これは二挺目を組んだ時に思ったのですが、お湯に浸ける時にゴム等で縛ったりすると思うのですが、下手をすると悪い方に歪んでリアスライドが付けられなくなったりグリップパネルをはめるところが凹んだりしたのでそのへんはご留意を。

次の段階、ドリルで発光部に穴を開ける。

今回穴を開ける部分は軒並み造形上ドーム型に膨らんでいるので、何も考えないでドリルを当てるとすぐに刃が滑って要らんトコを傷つけてしまいますので、まずは穴を開ける中心部に小さめの刃をグリグリと押し付けて凹みを付けましょう。ニードルとか千枚通しとか、そういった類の道具があると楽です。後々の作業に影響するので真ん中のポインティングは慎重に。
ガレージキットはレジンという素材で作られているのですが、プラモデルなんかの素材に比べて柔らかいので簡単に凹みます。逆に言うと、手が滑ると要らんところに傷がつきますので注意。

そうしたら小さめの刃で少し掘って、その後刃を替えて予定のサイズまで広げます。

グリップ裏は穴が深くなるので3.5mmのドリルで裏から掘ります。間違って余計なところを彫らないように。

リアスライド付近とグリップの部分は特に1.5mmや1mmなど細かくて難しいので、もうここは出っ張りをカッターナイフなんかで先に削り落とした方が楽なんじゃなかろうかと。


さて次はグリップパネルの塗装。
ここはほぼ武装商店さんのレポだけでわかると思います。

ドライブラシはかなり下地の色が残る感じで良さそう。僕と同じくらいになると濃い色で塗り重ねが必要になるかも。この辺は好みもありますが。


この下の写真は二挺目を作った時の写真

1回めはドライブラシのやり方があまり上手くなかったので、筆に少し付けて拭きとって塗る、というやり方をしたのと地の色を残すことを心がけたので良い感じになったと思う。

塗装後はこんな感じに。
2枚目の写真で一挺目と二挺目の違いが。

LEDの仕込みは最後に左右パーツを貼り合わせる時まではセロテープや両面テープで仮止め。外側の塗装が終わるまでは我慢。

仕込むLEDの配線次第ですが、40球5Mだったか?2球ほど途中で長さ稼ぎに余らせてちょうど良かったです。


ひとまずLEDは置いといて、外側の塗装に使うスプレーが届いたので塗ることに。
使ったのはキャロム ブラックスチール。
ぶっちゃけ塗らないのと見た目は変わりませんでした。ただ表面をコートするという意味では塗っておいた方が多少安心か?レジンは削れやすいので。

色味に変化が欲しい人はブルースチールの方が銀ぽくなるかも。大日本技研のサンプルがブルースチールらしいですよ。
スプレーの塗り方は缶の側面に書いてあるからよく読みましょう。吸い込まないように、周りを汚さないように。

で、次にやったのがクリアブルースプレーでプラ板を青く塗る作業。

すでに書いてるのですが徒労でした。
失敗したことも書かないと同じ失敗する人が増えるからね。
どう上手くいかないのかも写真を添えて。ね、意味ないでしょ。

単純なフィルタリングは効果がないようです。LEDの光の色を変えるには蛍光塗料の類が必要かな…
で、このプラ版を各穴を覆うように貼ります。接着剤で。


LED固定の前に、電池ボックスの加工について
こんな感じで本来スイッチの反対側はカバーを外しても飛び出しているので、そこをニッパーやらなにやらで切り落とします。ラジオペンチとかでむしり取るのが楽かな?
その後2枚目の写真のようにテープで露出した配線部分を覆うとケーブルが外れたりしないので良いです。

ちなみに電池ボックスの格納位置はここがいいと思ってます

後述しますが、グリップ周りの配線は結構厄介です。電池ボックスに干渉しやすいので片側通して後ろ側で下部に取り回して・・・この次を見てもらいましょうか。

次いでLEDの固定。
先端下部の11個の穴は、こうやってずらして並べるとちょうど良かったのでこのまま行くことにしました。

たまにこんなふうに熱収縮チューブが絞められてないのがいくつかあったりして・・・中国クオリティ・・・
これはドライヤーの温風で縮むのでやっておきます。

穴に垂直にLEDをセットするのは今回買ったものでは出来ませんでした。曲がらない部分の長さが内側の空洞より長いので。斜めにするのも結構固定が難しい。
で、セロテープで仮止めしたのをそのまま接着剤で…平らな面にガタガタしたものを固定しようとしているからなのか、止めたセロテープが接着剤と合わないのかなかなか固まらないのでグルーガンを使いました。
LEDは多少発熱するとのことで(ダイソーで買ったと思われるうちにストックされてたグルーガンは84度±5度で溶けると書いてあった)外れてしまう懸念がありますが、今回はこのまま突貫。
安全策を取るなら普通の硬化時間がかかる接着剤を併用したら安心でしょう。
うちにはたまたま無かったので。
さて、具体的な配線はこんな感じにしました。

ドミネーター本体の右側面、一番左下の穴を電池ボックスから一番遠いLED球に当ててそこから上部右穴、銃口に5つ、上部センターの穴、左側面の上部穴、左側面の11連、そこからドミネーターロゴまわりの2つ、右側面に戻って2つ、そこから側面の少し幅に余裕がある部分を通してリアスライド付近、このへんは1つ飛ばして長さを稼いだりするのでよく考えましょう。そしてグリップ部分、上に戻って左側面を処理・・・そして電池ポックスという配線でした。
これの注意点は途中のケーブルも所々固定しながら配線を進めることですかね。でないと引っ張られて後が大変。

で、光をより効果的に外に向けるためアルミホイルでLEDを覆います。

これ左右11穴とかではやったけど、全部の箇所で可能な限りやれば良かった。
→二挺目作る時に全部でやりました。

ちとぴっちり貼りすぎて良くなかった。少しふわっと隙間を作るくらいがいいと思いました。

まあ前述の熱問題が増しますが。何気に真ん中のあたりが暖かくなったような気もしますし。
で、仮組の際に試行錯誤して取り回しを考えたLEDの配置、さらにトリガー付近の穴を拡張(ニッパーで削りまくった)やグルーガンでケーブルを固定するなどのやり方で配線完了、いよいよ左右パーツをを貼り合わせます。
トリガーは接着剤で固定。
なんでこのトリガーは球形稼働部なのか(普通トリガーは前後にしか動かないじゃん?)、という裏話を聞いたのですが、うーん、どうなのかなー。大日本技研からその辺のコメント出るのかな。

こんな感じ。接着剤塗り過ぎではみ出しました。

以前100均で買ったと思われる洗濯バサミもどきで固定。

と、ここで電池ボックスがバックスライドの穴から入らないので蓋を外して余計な部分を切り取っていることを忘れてました。仮組みしたら気づくよね。

あとはバックスライドのシビュラマークにマスキングを施して、刷毛付きの塗料でささっと塗ってマスキングを剥がし、グリップパネルのネジ部分とエンブレムぽいところを銀スプレーをこれまた紙コップ内に噴射して爪楊枝で拾い塗り(面相筆がどっか行ってしまったのだ。結果オーライだったかも)


エンブレムの中心は赤で塗るのかもしれませんが、ちょうど赤い塗料も無いし資料でも確認してないしいいかな、と言うことでここで完成としました。




武装商店さんも制作講座を準備中、大日本技研でもなんらかの制作リポートは出るでしょう。
僕の方は「そんな事も知らんのか」というレベルの人に合わせて(というか自分がそんなレベル)書いたつもりです。

試行錯誤しながらの製作は楽しかったです。
少なくとも今回やった方法は面倒ではありますが難しい事は何もありません。

また、各所でガレージキットでなく一からウレタンなどで作っておられる方もいらっしゃるので、お金かけたくない人は完全自作もいいと思います。