ナイトウ君ヘッドホン製作レポート 2011/5/3


ニトロプラス/ニトロプラスキラルのライブパンフレット等に登場するキャラクター「ナイトウ」のヘッドホンを作ったときの製作工程をまとめます。

一から作るには難しそうだったので、似たヘッドホンを購入して改造する方法を取りました。

1.制作方法考案

2.プロトタイプ作成

3.発光部品

4.作り直し




では順を追って説明します。

1.制作方法考案
 ナイトウ君のヘッドホンは、スーパーそに子のヘッドホンの黒バージョン。というわけでそに子ヘッドホンの資料も参考になります。
しかも黒なので細かいところはごまかしが利くという簡易仕様。
まずはベースになるヘッドホン探しです。
Amazonで似たものを探したところ、「PIONEER オーディオ用ヘッドホン SE-M290」に行き着きました。
ポイントはヘッドバンドが2本あること、値段が安いこと、というあたりです。
本当は本体が丸かったらよかったんですが、これが楕円形なんですね。
お金があったら「audio-technica アートモニターヘッドホン ATH-A500」とかもベースに良いかもしれません。
「AKG プロフェッショナルモニター・セミオープンヘッドフォン K121STUDIO」とか使ってコスプレしてる人もいるみたいです

2.プロトタイプ作成

まずヘッドホンのベース部に工作用紙を当てて必要な型紙を作る作業
1段目は高さを3cmくらいにして、2段目も同じくらい、そして3段目というか突起部という構成で大雑把に組み立てます。


厚紙を巻いて、ヒンジ部とぶつかるところに印をつけて軸とぶつからないようにヘコミを作ります。
左側だけはコードが出る部分があるので切る部分は3箇所です。
1段目に光る部分の穴をあけます。普通のカッターナイフで切ったのでボロボロです。
そして黒で塗装。

発光部品を仕込んで試してみると・・・


いい感じじゃないか、と思ったのですがセロテープで組んだり部品の切り出しも適当すぎたのでつくり直すことに。

3.発光部品

当初、LEDを仕込むことを考えましたがどうにも回路を組んだりするのが面倒です。
何かいいものがないかと思ってネットをさまよっていたら「ELシート」というものに出会いました。
http://el-itylab.com/
ELシート名刺用携帯型インバーター
カット出来るELシートY2サイズ(色:高輝度ブルーグリーン)
2分岐コネクター
両端コネクター付延長コード(延長コードの長さ:1M)
銅箔テープ付コネクターコード(銅箔テープの長さ:5cm(A6・名刺各サイズ))
銅箔テープ付コネクターコード(銅箔テープの長さ:30cm(A2サイズ)) ←実はこれ銅箔部分の長さとケーブルの長さを勘違いしていたため、5cmのもので十分でした・・・

を購入。ヘッドホンよりよっぽどカネがかかってるぞ!金かけすぎた!
で、黒いほうが裏面、黄色っぽいのが表面です。
発光したときはブルーグリーンに光りますが、通常時は黄色っぽいです。
裏面の端にある2本のラインが電極で、最低限この部分が一箇所ないと光りません。光らせる面積に比例して銅箔の長さが必要なようです。
ELシートは自在な形に切ることができるらしいので、写真のように穴をあけることも出来ます。
しかし表面で黒い部分は光りません。これが狭いヘッドホンに仕込む発光部品としては若干厄介。
しかもある程度長さを確保しなければならないとなれば、どの程度まで切って良いのかという意味で不安が残ります。
結果、光の見える穴を端からある程度離すことで解決。2度つくり直すことに。

4.作り直し

一度つくり直してはみたものの、端から穴までの距離がみじかすぎて黒い部分が見えてしまうので作り直し。


既存の部品をもとに線を引きます。男は黙ってフリーハンド!
もっと丁寧に作りたい人は曲線定規とか使ったほうがいいです。まあ、元のデザインどおりに作るなら楕円を各必要は生じないのでコンパスがあれば足りますが。

切りだして

側面部位の端5mmに筋を入れて折り曲げます。
レターオープナー的なカッターを使いましたが、これだとちと浅いです。

そして、その5mm部分に三角の切れ込みを沢山いれて

輪を作ったときにのりしろになります。

組み立てるとこんな感じです。二段目も同じように作っています。ちなみに作り直し版の2段目の高さは1段目より低いです。
1段目も低くしたかったのですが、元のヘッドホンを壊さずにつくるのが今回のポイントの一つなので変えていません。


発光部品を作り直したパーツに仕込んで・・・

発光。


部屋を暗くして光らせるとこんな感じ

ちなみにお店で買った部品はこのコネクタが組み立てを簡単にしてくれています。 ハンダ付けやら何やらが面倒だったりわからない人には大助かりな簡単親切設計。
ただし内部に隠すには若干大きかったため外に出すことにしました。

というわけで完成したのがこちら。

ケーブルが綺麗に収まってなかったり色々改善点はありますが、発光具合には大満足です。

今回撮影した場所は室内ですがけっこう明るかったので、その状況下でこの光具合はいい感じかと。
今回はELシートを使いましたが、LEDよりは均一な光を出すことができるので、そに子ヘッドホン/ナイトウ君ヘッドホンには向いていると思います。
ELファイバーとかELテープといった商品も存在するようです。
ファイバーは上記サイトで使っていますが、ファイバー間の隙間ができるので反射板で裏側を囲うとか、そういった工夫が必要だと思います。
そのかわりELシートのように端の黒い部分がじゃまにならないので自由度は高いかと。
ELテープは今のところ上記サイトほど簡単に組み立てられる製品が無かったです。電池駆動式という意味でも。
最近そに子レイヤーが増えているので作成の参考になれば。