斬魔大聖デモンベイン Original Sound Track感想
満を持して発売されたデモンベインオリジナルサウンドトラック。
これがまたパッケージが男心をくすぐりますな。九郎ちゃんカッコよすぎですよ。 ZIZZというブランドを「ごりっ」とアピールするに相応のデザインというか。 ブックレット内の九郎とテリオンはそう書かれていなければ「誰ですか?」なんだけども。 Disk1はパッケージと同じ九郎のピクチャーレーベル、Disk2はデモンベインのピクチャーレーベルで、"Hello,world."の時よりさらにクオリティが高くなってるような・・・ そして、今回はZIZZファンとして嬉しい、各曲毎の作曲者リストが。 あー、めっちゃ嬉しいです。「この曲はあの人が作ったのか〜」と感慨深いものが。 さて、貴方の好きなあの曲は誰が書いたのか? そして曲名がまた熱いですね。書き写すのが大変でしたが。 てわけで各曲の感想。飛ばされてるところはさすがに全部の曲には感想できないので省略。 DISK1 001.斬魔大聖−汝、魔を断つ剣となれ composer:磯江 俊道 ん、メインテーマ曲、なのかな?実はあまり印象にありません。 実は歌を除くと(つまりBGM)磯江さんの作曲はこれだけ。編曲で忙しかったのでしょうか。 002.永劫の開演−冥き空の彼方より composer:筒井 香織 序盤の宇宙のシーンで使われている曲ですね。雰囲気はいいです。 何か得体の知れないモノが深遠なる宇宙の彼方からやってくるぞっ、という感じが良く出ています。 003.正義の守護者−我等は威風堂々と覇道を往く composer:天谷 真一 高らかなファンファーレ。よく司令室のシーンとかで使われるかな。あとは序盤の勝利後、かな? 004.超人舞闘−激突する法則と法則 composer:大山 曜 九郎変身シーンで使われる曲。すぐにくるくる回る九郎が思い出されてそっちの印象のほうが強い。 005.機神咆哮−交錯する刃金と刃金 composer:大山 曜 鬼械神同士での戦闘シーンで多用された覚えがある曲。ボーカル付きの方が燃えます。 006.鋼鉄の猛威−灼熱する水銀の血 composer:大山 曜 ちょっとスピード感のある曲。空飛んでるシーンとか、これも戦闘シーンに多かったかも。 007.正義爆臨−憎悪の空より来たる composer:天谷 真一 ホーンセクションが勇壮なのに打ち込み音なのが残念な曲。なんとなしに「暴れん坊将軍」を思い出したり。でも日本人ってこういう時代劇っぽいオーケストラ燃えでしょ?狙ってるかなと思うけどイイ。 008.勝利の凱旋を高らかに composer:大山 曜 オーケストラな編成が上手く組み合わさって様々な楽器が活躍する穏やかな曲。次々にいろんな楽器が音色を響かせて勝利を祝うという感じ。 009.アーカムシティ−嗚呼、麗しき怪異の街よ composer:立花 泰彦 ん、この方のお名前初めて見ます。 ちょっとジャズのえらい人らしいです。 アーカムシティの雰囲気を存分にかもし出す一発取りの音。生な感じがいいです。 録音したものだから何度も聞けるけど、せーので始めて楽譜の無い曲を演奏したという所は活気溢れる雑多な街を表現するに相応しいものだったのだと感じます。 010.摩天楼の夜は魔性に魅入られて composer:Free Jazz あやしい雰囲気のSAXがいい味出してる曲。009が昼のアーカムシティであるならば、この曲はまさにその反対、夜のアーカムシティ(しかも裏路地)でしょう。 011.断罪者−白き天使の羽が舞う composer:村上 正芳 メタトロン燃えな人に大絶賛な、メタトロンのテーマ曲。 彼女の宿業を知ればまたこの曲の魅力も増えるかと。 ホーンセクションが生音でやってほしかった曲の一つ。 012.殺意の牙。憎悪の爪。我は漆黒の狂嵐 composer:神保 伸太郎 一方こちらはメタトロンの宿敵サンダルフォンのテーマ曲。 メタトロンテーマが正当オケ的な曲だとすればこちらは打ち込みテクノ風、人工的な感じでメタトロンとの対比が上手く取られてますね。 013.哀哭せよ。所詮、我等は神ならざる身 composer:筒井 香織 これ、ライブで聴いてから自分の中のデモベサウンドランキング急上昇なんですよね。 コーラスが悲しさを引き立てます。 そんでもってヴァイオリンが入るとさらに切ない。 014.混沌の街に優雅な安らぎを composer:筒井 香織 どちらかというと日常シーン・・・覇道邸で多く使われ、覇道瑠璃のテーマ曲印象が強い。 ストリングスの重厚な響きが実に優雅です。 015.天才と何とかは紙一重というかむしろ完全に向こう岸 composer:筒井 香織 この曲、筒井さんが作ってたのか〜。今回のアルバムで13曲も作ってるわけで、一人で1/3くらいやってるんですね。すごいや。 単純にバカ(ウェスト)っぽくも無く、聞き様によってはカッコよくも感じる絶妙な感じが良いですね。 016.君の温もりを感じて composer:立花 泰彦 癒し系。ゲーム中では大体エピソードの終わりに使われたり。 ギターやベースの旋律をやわらかく使った曲。 017.悠久たる孤独は我を蝕む composer:筒井 香織 018.背徳者の聖域 composer:神保 伸太郎 ブラックロッジの本拠地、夢幻心母の曲。ホラー調というか、うごめく壁面や血の臭いを連想させる不気味さを持つ曲。 019.七頭十角−逆さ十字の咎人達 composer:立花 泰彦 今回、こういう混沌とした曲が何曲もあるんですがどうやって思いつくんでしょう?特定の旋律も特に無く、不気味さを表現するための音素材を組み合わせた、という感じですね。 020.獣が嗤う composer:筒井 香織 パイプオルガンで始まり、神秘と怪異の入り混じった感じの曲。 021.漆黒の絶対者−理不尽にして神聖不可侵 composer:筒井 香織 タイトルからして、マスターテリオンのテーマ曲というわけですね。 020に若干似ていますが二つで一曲というイメージかも。手の届かない強敵、という印象を与えるにもってこいの曲です。 022.天に問う。剣は折れたのか? composer:筒井 香織 真っ先に思い浮ぶのが仰向けにぶったおれて動かないデモンベインの姿。 絶望感、という意味では「哀哭せよ〜」とは違った意味で打ちひしがれる曲。 023.破神昇華−渇かず飢えず無に還れ composer:筒井 香織 何が良いってホーンセクションとティンパニーが良い。 これが生楽器だったらなお良かったことだろう。戦闘シーンの曲では一番印象深いかもしれない。 メロディがテンポダウンしていって、再び戻りながら音量を増していく後半の部分はぐっと力が入ります。 024.神様にも消せない composer:筒井 香織 終盤の感動的なシーンに欠かせない曲。木管楽器の主旋律が穏やかな気分にしてくれる。けっこう寝る前に聞いたら寝付きがよさそうな曲かもしれない。 穏やかで優しい宇宙を連想させられる。 DISK2 001.HOLY WORLD composer:磯江 俊道 おなじみ、デモンベインメインテーマ曲。 ゲーム中ではほぼ一回聞いただけであまり思い入れなかったが、CD買って何度も聞くうちにやっぱり好きになってきた。 カッコイイ曲なんだけどオープニングとしてはちょっとアタックに欠けるチョイスだったかもしれないなと思う。 002.魔人狂舞−血風、爆炎、灼ける大気呼吸するとき composer:神保 伸太郎 でろりろでろりろとかき鳴らしているベースは実際に弾いているそうな。なんてテクニックだ。 マギウス・スタイルでの戦闘シーンによく使われた曲でこれも疾走感のある曲。 003.宇宙・生命・神・悪魔 composer:立花 泰彦? 宇宙の深遠に何か恐ろしいものが潜んでいるぞ、という感じの曲。多分聞き始めは気づかない。ドラムが入ったあたりから不協和音が混ざり始め、怪しくなり始める。この作曲者は不協和音の使い方が上手いなあ。 004.汚怪なる血脈 composer:神保 伸太郎 ディストーションかけまくりのギター(ベース?)がぎりぎりと締め付けるよう。その存在は世界の全てを憎んでいる、そんな感じ。 005.絶望に灼ける剣 composer:大山 曜 ぱっと聞いた感じ「哀哭せよ」に似ているけど、これは曲全体の意図が違う。 この曲のコンセプトは絶望ではなく、「くじけるな、立ち上がれ」である。 途中でテクノ調のサウンドが混じるあたりが熱い。 006.無限螺旋−忌まわしき神々の呪われた宇宙 composer:筒井 香織 007.征こう、恐怖と絶望と勇気と誇りに満ちた戦場に composer:大山 曜 ティンパニーが勇ましい。この曲もトランペットは生楽器でやってほしかった。 勇気の沸いて来る曲。 008.宇宙狂騒曲最終楽章−苛烈なる憎悪と愛 composer:筒井 香織 なんつーかまさに終盤の盛り上がりを強調する勇壮な曲。 コーラスパートから入る、一旦スローテンポになってからふたたび入るところからだんだん熱くなっていく。ホーンセクションの入るタイミングなんて握り拳モノ。 フルオーケストラで指揮台から指揮してみたいなあ。 009.世界最後の歌−我等は神話を紡ぐ物なり composer:筒井 香織 宇宙狂想曲最終楽章から続く曲。これも二曲でワンセットな感じ。 PS2版のデモで使われましたね。熱いです。 010.Shine composer:村上 正芳 小野正利さんの歌う曲。 良い曲なんだからもっと上手く劇中曲とかに使って欲しかったなあと惜しまれる。 何しろ数あるエンディングの中で一つにしか使われないのだから。 011.それでは御伽噺を始めよう composer:神保 伸太郎 この曲、グロッケンとビブラフォンの響きが非常に綺麗です。 無論、某エンディングで卑怯臭いほど感動的なあのシーンの曲。 御伽噺ですから、それはそれは美しいですよ。 012.神の摂理に挑む者達−魔を立つ剣は未だ折れず composer:大山 曜 これ聴いてると自然に涙が出そうになるんですけど。 なんかこう、心の奥底からこみ上げて来るものが涙腺を刺激するかのような。 この曲でも北辻さんのバヨリンがきりきりと胸を締め付けるようにかき鳴らされます。 Aメロがウィンドシンセ、Bメロがヴァイオリン主体となっており、「繋ぎ」「Aメロ」「Bメロ」「繋ぎ」「Aメロ」「Bメロ」「繋ぎ」と、巡って最初に戻るという構成の妙も兼ね備えている。 013.天意悠久 composer:磯江 俊道 メインエンディングテーマ。歌い手はいとうかなこさん。 その歌声は天に導く法悦の響き。まさに大団円、という感じでFIN,という文字がとてもよく似合う。 017.機神咆哮ッ!デモンベイン!(機神咆哮ボーカルバージョン) composer:大山 曜 これで燃えずしてどうする。とまあゲーム中には無かった特典曲。 作詞はニトロのシナリオライター虚淵玄氏。歌い手はHOLY WORLDも歌っている生沢佑一氏。 実は僕、表メロディ以上に裏メロディも意識して聞いているため、これでボーカルがなぞるメロディを聞くまでメインメロディの記憶が間違っていたかもしれません。 全体を通じて。 収録されていないBGMがあると、時雨堂さんとこでも書かれていましたが(ギャグのシーンで使われた曲ですね)その点はちと残念。Disk2枚ぎりぎりの容量で削られちゃったのでしょうか。 カラオケいらないからそっち収録してほしかったなあ。 ハロワの時に比べてBGMとしての完成度が高い分、全体的に曲そのものの印象は薄まった感じがします。 あとはオーケストラぽい曲が増えたけど打ち込みでやっているためやっぱり生音録音で聞きたい、というあたり。これはオーケストラ版を聴いてみたいですね。 |